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肝炎情報センターとは

肝炎情報センターは肝炎診療の均てん化・医療水準の向上をさらに全国的に推進するため平成20年に設置されました。都道府県における肝炎検査後の肝疾患診療体制を支援するシステムとして活動しています。

その果たすべき役割として、(1)肝疾患診療連携拠点病院間の情報共有を支援、(2)肝炎診療に関する情報提供、(3)肝疾患診療に携わる医療従事者等に対する研修会の開催などがあります。

ご挨拶

考藤センター長2

肝炎・免疫研究センターは、国立国際医療研究センター研究所の部門として平成20年に設立され、平成28年5月現在、4つの研究部、1つの研究プロジェクトと肝炎情報センターで構成されています。

肝炎情報センターは、平成20年、肝炎診療の均てん化と医療水準の向上を全国的に推進させることを目標に設置されました。当センターは、全国47都道府県に整備された計70の肝疾患診療連携拠点病院(以下、拠点病院)間の連携を基盤として、(1)肝炎診療に関する情報提供、(2)拠点病院間の情報共有支援、(3)肝炎診療に携わる医療従事者、コーディネーターや相談員の研修などの3つの重要なミッションの遂行を任されています。平成28年度から肝炎情報センター事業と拠点病院事業の見直しが行われました。それにより肝炎情報センターは、拠点病院と密接に連携しながら地域全体の肝疾患診療のネットワークを強化すること、拠点病院の活動状況を踏まえて肝炎対策に関する提言をすることが求められています。

慢性肝疾患の大半を占めていたC型肝炎に対する治療法が劇的に進歩し、C型肝炎は「治らない疾患」から「治る疾患」になってきました。国民皆保険制度と肝炎治療医療費助成制度によって、高額な治療薬も手の届くものになり、積極的な治療導入によって、近い将来肝がん死亡の更なる減少が期待されています。しかしながら、肝疾患診療の課題が解決された訳ではありません。病因に関わらず、非代償性肝硬変の方への治療の選択肢は限られています。また検査を受けてウイルス性肝炎と診断されても、病院を受診しない方は全国で約50万人と推計されています。このような未受診の方の中には、既に肝がんリスクの高い方も存在すると考えられますので、まず専門医療機関を受診していただくように積極的な働きかけが必要です。肝炎情報センターは受検から受診、治療への道筋を更に太いものにするために、拠点病院と連携して努力していきます。

肝炎・免疫研究センターの肝疾患研究部は、肝疾患の診断、治療に繋がる基礎研究、臨床研究を展開しています。ウイルス性肝炎、脂肪肝炎、肝硬変、肝がんなど、肝臓病の成り立ちや進行の仕組みを解明することで、新しい診断法や治療法を開発することを目指しています。当研究部や他施設からの研究成果を、肝疾患診療の現場に還元する道を探ることも、肝炎情報センターの重要な役割の一つと考えています。

肝炎情報センターは、肝疾患診療に携わる全ての人にとって、そして何より肝疾患の患者さんたちやご家族にとって、開かれた頼りがいのある組織であることを願っています。

肝炎・免疫研究センター 肝炎情報センター長
(兼)研究センター長
(兼)肝疾患研究部長
考藤 達哉